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2012/04/27

超小型衛星は高機能ミッションより先に信頼性確立を目指すべき

超小型衛星は、その定義(超小型)に制約されて、その一番のメリットである低価格・短納期という性質を失っている。その取り組みも、各々がいきなり高機能ミッションを達成しようとしている結果、体系的なノウハウ構築ができるかも怪しい。

超小型衛星は、低コスト・低リスク衛星と名前を変えるべきだと思う。別に5m立方だって、受注から1ヶ月で打ち上げられればいいよね。その上で、本当にその性質を実現できるための作り方の体系構築に注力すべき。低コスト・低リスクで最も効果的に実証できるのは、信頼性の考え方。各単機能のシミュレーションの精度向上のためのデータ蓄積。など。

最初からカスタマー向けサービスに行くのは頑張りすぎてるんじゃないの?それより大型衛星メーカー相手に、どんなサイズの衛星にも使える考え方や方法論を売ってけば良いんじゃないの?という話。

例えば、人工衛星用のある制御システムの信頼性や精度を知りたいとする。これを担保するためには、打ち上げ前に綿密なシミュレーションを組み、色んなケースを想定したシミュレーションを回して知見を得る。ただしシミュレーションはどこまで行ってもシミュレーション。その結果が正しいかどうかなんて打ち上げて実際に軌道上で動かして見るまでわからない。だから大抵見積もりは悪い側にとるんだけど、どのくらい悪く取ればいいかってのも神のみぞ知る。悪すぎるとコストかかりすぎるし、攻めすぎると安全性に疑問が残る。だからこの辺でどのチームも大抵長時間に渡る大激論が発生する。制御システムを例にあげたけど、電源・構造・電子回路、その他全てのサブシステムでこれは発生する。

そんなことよりもさ、低リスク・低コスト衛星なんだから、いきなり打ち上げちゃえばいいじゃん。それこそ統計処理ができる数。そんなデータ持ってる組織なんて今のところ世界中どこにもないよ?多分。

超小型衛星がサイズのみを売りにして、小型衛星の真似事をしてる限り、いつか食われますよ。

もう一つ、超小型衛星プロジェクトは教育プロジェクトとしてめちゃくちゃ効果的です。その成果は輩出した諸先輩方をみれば一目瞭然。今一度、目指す方向を考えてみても良いのでは。

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