+1

2013/06/02

モンテ・クリスト伯(宝塚)

今月は観劇月間。決まってるだけで3つのお芝居を観に行きます。昨日はその第一日目、東京宝塚の『モンテ・クリスト伯』



宝塚はいつか話の種に観てみたいと思っていたのが、たまたまカイシャの購買でチケットをちょっとだけ安く買えると知り、観て来ました。僕はお得な話に弱いのは置いといて。

で、モンテ・クリスト伯、良かった。女性による、(ほぼ)女性のための世界でしたが、あまり違和感なく楽しめました。恥ずかしながら私、ベルギー留学しときながら世界史についてホントに無知でして、公演後にナポレオン(1769-1821)についてWikiで調べた次第。

若かりし頃のエドモン・ダンテスがエルバ島に立ち寄ったのが1815年、復讐鬼となったダンテスが脱獄してモンテ・クリストとなるのがそれから1829年、ちなみにウィーン会議が1814~15年。ということは、ダンテスが獄中にいる間に、形式を重んじる新しい正統主義(復古主義)が、古いボナパルディズム(ナポレオン派という言葉が劇中でよく出てくる)に取って代わった。そしてダンテスの脱獄と同時に七月革命が起こり、ベルギーが独立し、フランスの産業化が進んだ。そんな時代。劇中のナポレオン派を打倒せよとされる風潮や、悪役ダングラールの投資話なんかはそんな背景のもと語られるのですね。

このへんの歴史をざっと読んで印象に残ったことをつらつらと。

まず、ナポレオンが絵に描いたようなカリスマだったってこと。没落まで含めて。時のスーパースターだったナポレオンが、スペインの内戦に首を突っ込み、ゲリラ戦に手こずって評価を悪くしたのが没落のキッカケだってのが、最近のアメリカのようで面白い。

続いてナポレオン後の、ウィーン会議のフランス代表タレーランが持ちだした正統主義について。これは、国を統治すべき貴族階級が権力を取り戻すべきだ、という考え方。国同士の戦争の後片付けの話をしていたはずなのに、いつの間にか各国に共通の国内階級の対立の整理の話になっている。皆が自由で平等だという考え方は非常に新しいんですねー(このサイトを参考にしてます)。世俗のことを考えなくても良い、ある種の特権階級がリーダーとなる方が、諸々合理的であるとは思いますが。

この時代のヨーロッパは、色んな主義主張や統治体制が入り乱れて面白い。ちなみにこの頃の日本は江戸時代後期。異国船打払令を出し、天保の大飢饉と大塩平八郎の乱が起こり、その後清でアヘン戦争が起こって開国に目覚めていくことになる。ヨーロッパと比べて非常に平和な動向です。

ナポレオンの時代の戦いの規模を、日本のそれと比較してみる。Wikiによれば、例えば皇帝になったナポレオン率いるフランス軍が、ロシア軍と戦った1807年のフリートラントの戦いは、フランス8万人 vs ロシア6万人。例えば豊臣秀吉が北条氏政を従わせようとした、1590年の小田原城の戦いは、豊臣勢22万 vs 北条勢6万弱。2001年に開催された、GLAY EXPOでの集客が20万人。この国すごい。


えーと、そうそう、宝塚の話。

今回の劇は二部制で、二部目は『レビュー』というスタイルのお芝居でした。レビューとは何なのか、いまいちわからないけれど、とにかく音楽、踊りを使って、ちょこっと風刺を入れた舞台上のエンターテイメントのこと。キャバレーやストリップのイメージ。日本でやっているのは宝塚くらいらしい。

僕はとにかくこの宝塚のレビューが苦手でした。コアなファンに向けて「私たちの誇るタカラヅカを観て!」っていうのが、「大きくなった私達をみてお父さんお母さん!」っていう学芸会ノリに見えてしまった。ダンスは素晴らしかったけど、ストーリー性がなかったのと、周りのコアなファンたちが拍手するタイミングがわからず、置いてけぼりになってしまったのと。前半の劇とはうって変わった、非常にクローズドな世界を感じました。

1 件のコメント:

copyright

当ホームページ掲載の記事、写真、イラスト等の無断掲載を禁止します。
(c)2008- Yuta. ALL Rights Reserved.