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2015/11/23

ジーニーになりたい (アラジン 劇団四季)


劇団四季のアラジンを観てきた。アラジン役の厂原さんの演技が、瀧山さんの演じるジーニーに張り合えていた…ように素人の僕には見えた。とても良かった。

アラジンの物語は、自由になることと、誰かの力を借りることの、2つについての物語だと思う。

  • 自由になることについて。
アラジンは物語の最初で、貧乏なことを除いてすべてを手にしている。ジャスミンは結婚相手を好きに選べないことを除いて、ジーニーは自分のやりたいことを差し置いて誰かの望みを叶えなければならないことを除いて、ジャファーは王位に付いていないことを除いて、アラジンの登場人物たちはすべてを手にしている。みんな手に入れたいことを妨げるなにかに囚われていて、そこから自由になりたいと思っている。

自由になること。換言すると、夢を叶えることは本当に幸せなことなんだろうか。

もしかしたら、夢ってのは観ることにその最大の価値があるのかもしれない。物語の最後で、アラジンもジャスミンもジーニーも、夢見ることと引き換えに、夢の実現を手に入れる。この物語の10年後、それぞれの登場人物が何を思っているのかみてみたい。実はジーニーは後の金持ち父さんだった、とかね。

  • 誰かの力を借りることについて。
アラジンは自分の力で欲しいものを手に入れられなかった。彼はジーニーの力を借りないと、欲しかったジャスミンを手に入れることはできなかった。

そういうものだよね、生きるって。成長するって。

目に見えてできることが広がったり、世界が広がる瞬間って、必ずしも自分自身だけの力で達成するんじゃなくって、誰かの背中にまたがっている時だったりする。

現代のジーニーって誰だろう。
ある人にとっては、会社かもしれない。ある人にとっては、クラウドファンディングで投資してくれる人かもしれない。自分が持っていない力を、あなたを信じて貸してくれる人。

この話でもう1つ良かったのは、ジーニーとアラジンの間には金銭関係がなく、お互いの幸せな感情を交換しただけだってこと。金銭を媒介することなく、直接ポジティブな感情を交換できること。

あなたにとってのジーニーは誰ですか?
あなたは誰にとってのジーニーですか?



2015/11/09

湿潤治療のススメ 【怪我の写真あり】

湿潤治療って聞いたことありますか。
その言葉は聞いたことなくても、擦り傷でも切り傷でも、傷を消毒しないで、なるべくかさぶたを作らず傷を治す方法、って聞いたことないですか?…ないですか。

この本、2009年に出たんですが、未だにそこまで広まってはいない名著なので、ささやかにオススメさせて頂きます。特に怪我の現場によく立ち会う、教育関係者にも読んで欲しいと思います。




  • 湿潤治療とは?

体液の治癒力を最大限に活かした治療法です。
消毒は一切せず、傷口を常に湿らせておくことが特徴。消毒は、バイ菌と同時に、傷口からジュクジュク出てくる体液に混じっている、傷口を塞ぐ細胞も全部殺してしまうため、治療を遅くする効果もあります。そのため、傷口を洗って異物を取り除いた後は、キズパワーパッドや軟膏を傷口にあてがい、傷口を湿潤な状態にキープします。本では軟膏はそこまでオススメされていませんが、ぼくがかかった形成外科の先生曰く、あまり関係ないそうです。


  • 湿潤治療は、痛くなく、跡が残りにくい治療です。

体液の力をうまく使うと、傷口にすぐに薄皮が張られ、シャワーを浴びても全然滲みなくなります。かさぶたができると、何をしても痛い。この痛みがないことが最大のメリットだと思います。『のび太と鉄人兵団』で、しずかちゃんが傷ついたリルルを看病した際、「ああ!すごい、もう薄皮が張ってるわ」みたいなことを言っていた、あの感覚。

跡の残りにくさは、個人差や場所の問題もあるんでしょうが、通常の治療より残りにくいと言われています。ただ、傷口は紫外線を浴びると、その箇所だけ日焼けのような着色が付きやすいそうです。そのため、湿潤治療だろうがなんだろうが、傷口をいかに紫外線から守れるか、の方が重要だといえます。


  • 病院にかかる際の注意
本にも書かれているんですが、大病院であればあるほど、湿潤治療みたいな先進治療は取り入れられるのが遅いそうです。僕も受傷後最初に大きな病院に行ったら、普通に消毒されました。

湿潤治療を推奨している病院は、下記から調べることができます。ついでに、最近は土日もやっている病院が意外と多いことに驚きました。
http://moistcare.org/database/hospitals-moistcare.html


以下では、なんというか上の話に説得力を持たせるために、僕が少し前に自転車で転んで、顔面に擦り傷を受傷した傷の経緯を写真で示しています。傷口の写真付きです。ご注意を。

(…しかし「湿潤治療」で画像検索すると、とても多くの傷の写真が上がっているのは、みんな男の子の「傷を自慢したがる心」をずっと持ち続けているんでしょうかね。)

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