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2015/11/09

湿潤治療のススメ 【怪我の写真あり】

湿潤治療って聞いたことありますか。
その言葉は聞いたことなくても、擦り傷でも切り傷でも、傷を消毒しないで、なるべくかさぶたを作らず傷を治す方法、って聞いたことないですか?…ないですか。

この本、2009年に出たんですが、未だにそこまで広まってはいない名著なので、ささやかにオススメさせて頂きます。特に怪我の現場によく立ち会う、教育関係者にも読んで欲しいと思います。




  • 湿潤治療とは?

体液の治癒力を最大限に活かした治療法です。
消毒は一切せず、傷口を常に湿らせておくことが特徴。消毒は、バイ菌と同時に、傷口からジュクジュク出てくる体液に混じっている、傷口を塞ぐ細胞も全部殺してしまうため、治療を遅くする効果もあります。そのため、傷口を洗って異物を取り除いた後は、キズパワーパッドや軟膏を傷口にあてがい、傷口を湿潤な状態にキープします。本では軟膏はそこまでオススメされていませんが、ぼくがかかった形成外科の先生曰く、あまり関係ないそうです。


  • 湿潤治療は、痛くなく、跡が残りにくい治療です。

体液の力をうまく使うと、傷口にすぐに薄皮が張られ、シャワーを浴びても全然滲みなくなります。かさぶたができると、何をしても痛い。この痛みがないことが最大のメリットだと思います。『のび太と鉄人兵団』で、しずかちゃんが傷ついたリルルを看病した際、「ああ!すごい、もう薄皮が張ってるわ」みたいなことを言っていた、あの感覚。

跡の残りにくさは、個人差や場所の問題もあるんでしょうが、通常の治療より残りにくいと言われています。ただ、傷口は紫外線を浴びると、その箇所だけ日焼けのような着色が付きやすいそうです。そのため、湿潤治療だろうがなんだろうが、傷口をいかに紫外線から守れるか、の方が重要だといえます。


  • 病院にかかる際の注意
本にも書かれているんですが、大病院であればあるほど、湿潤治療みたいな先進治療は取り入れられるのが遅いそうです。僕も受傷後最初に大きな病院に行ったら、普通に消毒されました。

湿潤治療を推奨している病院は、下記から調べることができます。ついでに、最近は土日もやっている病院が意外と多いことに驚きました。
http://moistcare.org/database/hospitals-moistcare.html


以下では、なんというか上の話に説得力を持たせるために、僕が少し前に自転車で転んで、顔面に擦り傷を受傷した傷の経緯を写真で示しています。傷口の写真付きです。ご注意を。

(…しかし「湿潤治療」で画像検索すると、とても多くの傷の写真が上がっているのは、みんな男の子の「傷を自慢したがる心」をずっと持ち続けているんでしょうかね。)




↑受傷直後。
最初にかかった大きな病院では、(受傷は土曜日で、救急しか開いていなかったのもあり)文字通りこの状態で帰された。慌ててドラッグストアでキズパワーパッドを貼りたくり、翌々日の月曜日に病院に行った。

この場合、正解の対応は、隣の市であろうと土日にちゃんと治療をしてもらえる病院を探すこと。目の周りの怪我にキズパワーパッドを貼ると、傷口から出てくる体液が目に入る恐れもあり、危ない。結局この傷は医者で軟膏+ガーゼで治療することに。


↑受傷から4日後。
既に傷口には薄皮が張られている。先生曰く、傷口に張っている白いのは死んだ皮膚なので、この後白い部分をどける軟膏を塗った。受傷翌日からシャワーは普通に浴びていたし、実際に痛くはなかった。

ちなみにキズパワーパッドは、切って使っても問題ないそうです。説明書にはダメって書いてあるけどね。


受傷から1ヶ月弱後。
全体的に色が濃いのはホワイトバランスのせいもあるが、この頃が一番傷口の色が濃く、殴られたようになっていた。ちょうどこの頃、会社の女性の先輩が右手首を打撲して包帯を巻いており、痴話喧嘩が取り沙汰された。傷の跡を残したくなければ、本当は常に何かしらで覆っていなければいけない。


最終形態。
医者には、これ以上色を引かせたかったら、レーザーか何かで追加の治療をする必要があると言われた。まぁ良いか、って感じ。

そんなわけで、湿潤治療おすすめです。医療関係者だけでなく、怪我の現場によく立ち会う教育関係者にもぜひ読んで欲しいと思います。

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